17歳の不良と6歳の殺し屋


「じゃあ、シグの用意をして」

明るく照らされた空間。その広い広い部屋にはたった二人の人間。
響くのは銃の微調整のカチカチと鉄の擦れ合う音だけ。なんともいえない寂しい空気が満ちていた。

「銃の安全装置の癖は付けときなさいよ?特にここは日本なんだから銃には敏感になっていなくちゃならない。…ほんと、面倒な国だわ」

「ねぇ、そろそろやろうよ」

「まだ駄目」

「はぁ?なんで」

チャッキッと銃を構えながら翡翠は応える。

「コレの使い方がわからないからよ」

「は?」

コレというのはもちろん銃の事ではない。それ以外で使うといったら当然…

「……ねぇ、なんのためにここに来たの?」

「頭悪いわね、射撃練習ってさっき言ったでしょう?」

「いやいや、使い方わからないで、なんで来るのさ!」

「もうすぐここを作った奴が来るわ」

「へ?」



「おまたせなの~」