階段を下りた先には明るい空間があった。
そこは、逆さまなボーリング場のようなイメージだ。
というのも、上がレーンのようになっていてガーターのような黒い部分がある。
それは四角く囲ってあり、そこから何かが伸びている。その伸びた先にはグリップのような部分が付いていて、そこにはパネルがぶら下がっていた。
「ねぇ、あれって的?」
そのパネルを指差して言えば翡翠は口の端を上げた。
「そうよ。察しがいいじゃない。ここは射撃の練習をする場所よ」
「嗚呼…」
雫は眩暈を起こした。気分はそう『なんて事だ』と空を仰ぐ感じだ。


