17歳の不良と6歳の殺し屋

それを聞いた翡翠は腕をずらして思い切り床に拳を振り下ろした。
ドンッ!という音と同時に叩いた拳の真横の板が浮き上がった。

「な、何やってんの?!」

雫の叫びも虚しく、翡翠は表情も変えずに淡々と作業をこなしていった。
浮き上がった少し厚めの板を持ち上げる、するとそこには下に繋がる階段があった。

「ま、マジで…」

それを目にした雫は唖然と呟く。

「ほら、さっさとしなさい」

しかし、翡翠はそんな雫を気遣うわけもなく進んでいく

「入ったら、その扉は閉めるのよ」

スタスタと行ってしまう翡翠を見ながら雫は大きく溜息を吐くのだった。