17歳の不良と6歳の殺し屋

「ねぇ、どこまで行くの?」

その言葉に、翡翠はひたすら真っ直ぐに道を見ながら「もうすぐよ」と応える。
段々人気がなくなっていき、遂には本当に誰もいなくなった。
そのせいか、さっきまで明るく暑苦しかったものが薄暗く肌寒く感じるのだから恐ろしい事この上ない。


「つか、私は何しにここに?」


今頃になって目的を聞くのもどうかと思ったが、聞かずにはいられない。


「修行よ」


「え?」


雫は思わず立ち止まる。
気にせず翡翠は歩を進めていく。


しかも目の前の大きな建物の重々しい扉を両手で押す。
錆付いた真っ暗な空間が現れる。