17歳の不良と6歳の殺し屋

闇の中にいるせいか生暖かい空気が自分の肌を撫で回しているような錯覚が起こる。
そこらの虫のように光を求めて早歩きになる。
そして要約、その光の直ぐ傍まで来ることが出来た。その光の正体は一本のロウソクだった。
ロウソクは横長のテーブルの端の上においてあった。
そして、丁度光と闇の間の外。光が上手く差さない位置に翡翠は立っていた。


「……なんで、そんな微妙な位置にいるの?」


「普段から身を隠す癖を付けなさい」


翡翠の傲慢さにはもう慣れっこな雫だ。何を言われても流すしかない。

「で、ここがなんなの」

小さな灯りで照らされた辺りを見渡す。そして今になってこの空間のだだっ広さがわかった。