「イヤダイヤダイヤダ!だって3人で宝探しするって言ったもん!ユタとヒィとあたし で!」 朝から叫ぶ声はスーツを着るユタの背中には届いていない。 着替え終わったユタはあたしにニッコリ笑ってからギュウッとあたしを抱きしめた。 「哀歌さん、だいすきだよ」 「イヤダ!」 あたしはユタをつき飛ばす。 意味が分かっていないユタはそこで立ち尽くす。 何も分かってない。 ユタは分かってない。