ガラクタ姫


「ヒィが泣いてる…」

「僕が行ってくるね」

そう言って立ち上がるユタの裾を引っ張った。

ユタはあたしに優しく微笑む。

「だいしょうぶ。哀歌さんので慣れているから」

軽くウインクしてベッドにいるヒィの元へ寄る。

あたしも…夜泣きしていたの…?

布団にぽつんと取り残されたあたしはぽかんと口を開ける。

布団の温かさは冷めないまま。

やがてヒィの泣き声も止み、眠たくないと思っていたのにユタの魔法で眠りについてしまった。