ガラクタ姫


ユタには聞こえない。

聞こえるのはあたしだけ。

このまま聞こえないふりだってできる。

だけど、ヒィが壊れてしまうのが怖い。

動けないあたし。

夢から覚めてしまうのが怖い。

もそっとユタが起き出す。

「ユタ…」

「どしたの?哀歌さん」

ユタはじっとあたしを見る。