ガラクタ姫


「気持ちって…言葉じゃ表現できないんだと思う」

今から言うことはユタが良いそうな理屈だ。

だけど、ユタが言った言葉ではなく全て持論。

「痛みって…人には分からないじゃない?自分が受けた痛みって。

どれくらい痛かったって、相手が自分と同じ立場でその痛みを受けないと分からない。

その痛みを受けても人によってつらさは違うし…。きっとそれと一緒なんだと思う。」

やっぱりあたしは過去の“いじめ”に痛みを感じていたのだ。

それをピエロのように笑って済ませていた。―素顔を見せずに。

「悩んだって仕方ないんだよ」

過去のあたしと今のあたし曰く。

「きっとヒィのこと分かってくれる人が現れる。それがあたしとユタなんだ。」