ガラクタ姫


あたしもそちらを振り向くと、そこには髪の毛はぼさぼさで顔色の悪いヒィの姿があった。

ヒィは黙ったままうつむいている。

「紅茶いれてくるね」

ユタが席を立ち、リビングではヒィとあたしの二人きりとなった。

「・・・・・」

「・・・・・」

沈黙を遮ったのはヒィだった。

「お宝…見つからなかった…」

「そっか…」

他に何も言えなかった。