置時計を壊そうと、ベッドから降り、時計に手をかけると電話が鳴った。 あたしは手を止め、受話器にまっしぐら。 さっきまでの悪態なんてどっかに行ってしまった。 だってこの電話が鳴らせるのは彼しかいないのだから。 「ユタ!」 電話に出て嬉しくって叫ぶ。 「おそくなってごめんね。このまま3が日までぶっとーしみたい。 せめて年越しをいっしょにむかえようとおもって。」 ありがとう、とあたしは呟いた。 この子どもみたいな片言の喋り方が大好きだ。