ガラクタ姫


周りの目なんて気にしなかった。

お昼を過ぎた頃には小学生が公園に遊びに来て、一緒にサッカーボールを蹴飛ばしたり、おにごっこをしたりして遊んだ。

だけど、誰も塀をのぼっている小学生はいなかった。

やっぱり塀にのぼりたい小学生なんてあたしぐらいだったのかな?

高校生になった今でも塀にのぼっているのに。

夕方になり、人通りが少なくなった頃、あたしはまた塀にのぼり公園一周をする。

今じゃ公園一周なんてたやすくなってしまい、歌いながら往復している。

楽しい。

「まるで大玉に乗ったピエロみたいだね」

彼がこの公園に現れた。