秘密基地は、ちっちゃな部屋だった。



「そこら辺で座ってて?」

「あ、うん。」



やっぱり元気ない?



元カノ…とか?



「栞?何ボーっとしてんだよ。」

「へ!?」

「飲み物…持ってきたけど?」

「ありがとう…。」

「どうした?」

「ううん、何でもない。」



何でもなくなんかないよ…。



でも聞いちゃいけない気がする。



「言えよ。」

「べ、別に何もないし。」

「言わねぇとここで襲うぞ。」



げ…。



「涼…ここで昔何かあった?」

「え…。」



やっぱり…。



「…栞には敵わねぇな。」



それから涼は話してくれた。