「美優、生きてていい? おにいちゃん」
震えながら言うから、オレは泣き笑いのまま、のどを詰まらせながら応えた。
「そんなことまで言わなきゃわかんないのか? ばかだな……」
オレは美優を背負って駆けずり回った。
美術館みたいに飾り立てられた、教室の上から下まで、階段を使って。広場まで。
そこには確かなふれあいと重みが、今、生きている、と叫んでいた。
土嚢袋よりよほど軽い美優の身体が。命が。
トリウミ? は。そんなものはどうでもいいくらい、オレの心は歓喜にむせび泣いていた。
ガラス張りの食堂の反射光が眼にしみる。だけどそれが何だというのだ。美優はもっとまばゆい光なのだ――。
震えながら言うから、オレは泣き笑いのまま、のどを詰まらせながら応えた。
「そんなことまで言わなきゃわかんないのか? ばかだな……」
オレは美優を背負って駆けずり回った。
美術館みたいに飾り立てられた、教室の上から下まで、階段を使って。広場まで。
そこには確かなふれあいと重みが、今、生きている、と叫んでいた。
土嚢袋よりよほど軽い美優の身体が。命が。
トリウミ? は。そんなものはどうでもいいくらい、オレの心は歓喜にむせび泣いていた。
ガラス張りの食堂の反射光が眼にしみる。だけどそれが何だというのだ。美優はもっとまばゆい光なのだ――。



