ミモザの呼ぶ声

「だれがアニだと?」

「ほらほら、そうくるから止めとこうって言おうとしたのさ。君の妹さんのお相手は、また今度させてもらうよ」

「待て。オマエ、枠の中の絵はどうした」

 奴は肩をすくめて、大きく息を吐き出した。
 そしてあっけらかんと言ったんだ。そう、いつかのオレのように……。

「最後のひと仕上げ、しておいてあげたよ」