ミモザの呼ぶ声

「死体だと?」

「きれいな死体だ。眼を疑ったよ。ボクなんかにはとてもあそこまで描けないよ。本物の死体なんて見たことないからね」

「オレの絵をどう言おうと勝手だ。だがこのゴミはなんだ」

「枠、だね」

「そんなことはわかっている! どうしてオレの絵の残骸がここにあるのかと言っているんだ」

「おっと怖い。やっぱり気に入らないみたいだね。自分が散々やってきたことだろう。それに、やっぱりこんな義兄がついてくるなら」