目を合わせてる事で精一杯なあたし。 「芽々、おいで。」 優希が優しくそう言っただけで嘘みたいに足は軽くなり自然と前に進んでいく。 ソファの前まで行くと優希は、そっとあたしの手を取って座らせてくれた。 「体調は平気?」 「…うん。」 ひんやりとした手が額にあたる。 優希は、まだちょっと熱いなって言うからあたしは、大丈夫だよって小さく笑った。 「仕事の邪魔してごめんね」 テーブルに広げられた大量の資料を見て、何だか泣きたくなった。