花は時に牙で噛む【停滞中】



郁美ちゃん、顔が凄いひきつってる…。

大丈夫だろうか。

即刻、郁美ちゃんから放れないとその腕に噛みついてやるぞ。


「その手、放して貰えます?」

噛みついてやろうとした瞬間、ひょっこり現れた優希。


男達の腕を掴む優希の手。
掴まれている男の腕を見ると、血管が浮き出ている。


あ、あたしより重症だ。



そのうち、男達の腕が放れ、やっと身動きがとれるようになった。



「なんだお前」


「聞いてどうする?」


「はぁ?カッコつけてんじゃねぇぞ」



これは危ない。
修羅場の予感。
一刻も早く回避せねば!!