「そんな時に仁が言ったんだ、"アッシュ"に来ないかって、そして俺達は仁を選んだ…あいつの"君を守る"って言う強い思いを!」



仁兄の強い思い…豪はあたしを知っていた…2人は兄弟…頭が混乱する。



「あいつの理由は知らねーけど…俺らにもお前を此処に連れてきた理由はある」



ぼぅっと考えていたあたしに、龍也が鋭い視線を向けた。



「言ったでしょ?理由が知りたくないっ?て…」



葵はあたしに問い掛けた。



「しっ…りたい…教えて!」



あたしは膝の上で、ぎゅっと手を握りしめた。



「わかった」



葵は真剣な顔で話し出した。



「"アッシュ"を強くしたのは仁だ、それは君を守る為…だったら俺らはその思いを受け継ぐ義務がある」



「仁兄の思い…」