「此処に足を踏み入れたのは…お前が初めての女だ…あやめ」



「えっ…」



豪ならあたしなんかよりもっといい娘がお似合いなのに…



「兎に角お前は毎日此処にくればいい…」



「毎日?此処に?冗談でしょ……つっ…」



あっまただ…その瞳止めてよ。



豪はその整った顔を近づけ、あたしをじっと見つめる。



あたしの心まで捕らえてしまいそうなその漆黒の瞳。



見つめないでほしいのに、目をそらせない自分がいた。