にこりと笑って見せたあたしを、未歩は抱きしめ返してくれる。



「ありがとう…ありがとうあやめ…親友って…言ってくれて」



お互いにキツく抱きしめあい、あたし達は泣いた。



――ただの友達がこの日親友になった。







その後…ライズ溜まり場にて――



「あたし…豪を失うかもって怖かった」



「バカ…そう簡単にお前から離れっかよ…死んでも離れてなんてやらねぇから」



傷の手当てが済んだ豪は痛々しかったが、それでも彼の格好良さは失われてなくて…あたしは吸い寄せられるように手を伸ばした。



「……っ…」



指先が傷口に触れ、痛みからか豪の顔が歪む。



「…あ…ごめ…っ…ん…豪?」



伸ばした腕を掴まれると、一瞬で彼の香りに包まれていた。