「悠君があたしを護って言ってくれた時、本当に嬉しかった…

友達もいなくて寂しがってたあたしに、仲間も居場所も与えてくれた…

悠君の傍で…ただ笑っていられることが出来て幸せだったの」



「未歩…」



苦しげな顔をした沢田が未歩を見つめる。



「いつも堂々としてて悠君はみんなから慕われてた…なのに…今の悠君は違う…

いつもピリピリしててケンカばかり…あたし嫌だったのそんな悠君が…だから…シュン君の話にのったの

ごめんなさい…こんなことして…」



最後は消え入りそうな声だった。



未歩の瞳から溢れ出た涙を沢田はそっと拭う。



「…ごめんな未歩…お前を護なんて言ったくせに泣かせてばっかだ…」



首を横に振り沢田を見つめる未歩が、涙で濡れた瞳を細めふわりと微笑んだ。



「…これからもあたしを護ってくれるなら許してあげる…だから笑って？昔みたいに…ね？」