「ふあぁ~眠いわ…」


誰もいなくなった教室で凪ちゃんは大きな欠伸をした。


昼休みになってもまだ眠そう…。


「今日何時に起きたの…?」


「んー?4時半」


はやっ!!私ならまだ寝てるよ…。


「そんなに大変なの…?生徒会」


「そんなでもないけど…朝は大変なのよ…。洗濯して、ご飯作って、弟達起こして…」


「弟いるんだ!?」


初耳!!


「生意気なのが4人ほどね」


羨ましいな~!!


私、ひとりっ子だから兄弟って何かいい響き♪


凪ちゃんの弟だからみんな天使みたいに可愛いんだろうな~!!


なんだか楽しくなってきてあれこれ想像していると、凪ちゃんがチョイチョイっと制服の裾を引っ張った。


「私のことはいいから中庭行きな」


凪ちゃんはニヤニヤと出入り口をを指差した。


すでに愁先輩と仲直りしたことは周知の事実らしい。


「やっでも!!」


昨日の今日でなんか恥ずかしいよぉ!!


「早く行きなよ~」


絶対楽しんでるでしょ!?


いつもの凪ちゃんだ!!心配して損したっ!!


「凪ちゃんのバカッ!!」


からかうなんて酷いよ~!!


私は凪ちゃんをポカポカと殴った。