次の日。
いつものように中庭に向かう。
今日は凪ちゃんがいないので1人だ。
「美弦ちゃん」
突然、後ろから声をかけられる。
もうすっかりお馴染みの声に私はくすぐったい気持ちになりながらも振り返った。
私のことを美弦と呼ぶ人は限られている。
紘一さん、凪ちゃん、相楽さん、そして…。
「愁先輩どうしたんですか…?」
「たまたま見かけたからさ。中庭行くんだろ?一緒に行こ?」
先輩はそう言って私の隣に並んだ。
蘇るのは凪ちゃんとの昨日の会話。
うわ…!!
なんか緊張するよ…っ…!!
凪ちゃんが変なこと言うからだ!!
動揺して激しく鳴り出す心臓を凪ちゃんのせいにして、私は言葉を紡ぎだした。
「私より遅いなんて珍しいですね。いつもは先に居るのに…」
そのせいでいまだににおかずは奪われっぱなしなんだよね…。



