好き…?
尋ねられた質問の答えなんて分かりきってる。
「答えは?」
大魔王から天使に変わった凪ちゃんは微笑んでいた。
「……好き…」
この気持ちは簡単には消えそうにない。
「よろしい!!」
パチッと小気味よい音が鳴る。
「痛い…」
私のおでこにデコピンをかまし、凪ちゃんはふふっと笑う。
「あんた、寝てる時ずっと高屋先輩のこと呼んでたんだよ?寝てる時の方が本音がでるなんて美弦らしいね」
本音―…。
「忘れろって言ったの取り消すよ。恋愛に…忘れちゃいけないことなんてないんだよね。だからあんたも忘れなくていいんじゃない?」
「いいのかなぁ…?」
本当に忘れなくていいの?
まだ好きでいていいの?
「この私が言うんだから間違いないっ!!いっそのこと玉砕覚悟でもう一回好きって言ってくれば?」
「もう一度…」
凪ちゃんの言葉を反芻する。
もう一度…好きだって言うの?
もう一度…振られるの?
もう一度…あの冷たい眼で見られるの?
もう一度…望みがないのにこりもせず言えるの?
落ち込んだ私を勇気づけるのはやっぱり凪ちゃんの役目だった。



