「どう具合は?もう起きて平気なの?」
口ではそんなこと言っていても私にはわかる。
「うん…大丈夫…」
…いつもなら私には絶対見せない天使スマイルを惜しげもなく使っているのだから。
「あらー良かったわねー。散々、人に心配かけといて!!」
口調の変わった凪ちゃんは一気に目が釣りあがった。
ひっ…!!
ひえぇぇぇ―――っ!!
大魔王降臨っっ!!
いや女王?
どっちでもいいっ!!
「いひゃいっ――っ!!」
あまりの痛さに悲鳴が上がる。
凪ちゃんはこれ以上ないというほど私の両頬を思いっきりつねり上げた。
痛い痛い痛い痛いっ――!!
とれるっ!!ホントにとれるっ!!
挙げ句の果てにはそのままお説教が始められる。
「いい美弦?私の言うことをよぉ―くお聞きっ!!」
「ひゃい…」
もうだめ…。
きっと私のほっぺたは伸びきったままおばあちゃんになるんだ…。
そう思った時、凪ちゃんの手からスッと力が抜けた。
解放された頬は熱を帯びていた。
「高屋先輩のこと好き?」
凪ちゃんはひとことそう告げた。



