「ごめんっ…なさいっ…わたし…っく……知らなくてっ!!」
ひどいこと一杯言った。
ごめんなさい…。
同じだったのに―…。
大切な人を喪った気持ちは同じだったのに―…。
共有できる、ただひとつの気持ち。
「美弦…?気にしてないよ?」
涙を拭われる度に本音が零れていく。
「わたしっ…ここに居ていい…っ…?」
「当たり前だろ?」
「だって…っく…まだ若いのに…」
迷惑じゃないの…?
アハハッと紘一さんが笑った。
「もう34のおじさんだよ?」
「まだ…若いよ…」
グスンとまだ泣いてる私をよそに紘一さんは笑い続けた。
「美弦に言われると嬉しいなあ~」
「笑わないで下さい!!本気で言ってるのにぃ…」
むくれる私に紘一さんは打って変わって真面目な顔をした。



