「あっ…愁…?」
美弦が戸惑っているように俺の体を手で押し上げる。
俺は美弦の手首を掴んでソファに押し付けた。
何も考えられない。
ただ美弦が欲しかった。
「…ん…っ…」
美弦の唇から可愛らしい声が洩れる。
強引に奪ったキスは拒絶の言葉さえ飲み込んだ。
「…しゅう…っ…」
潤んだ瞳が見上げるたびに俺の中に何かがこみ上げてくる。
「あっ…待って…っ!!」
制止の声でさえ俺の欲望を刺激するだけだった。
止め方なんて自分でもわからない。
俺は美弦のブラウスのボタンを手早く外した。
そして白くて滑らかな肌にそっと舌を這わす。
「…っ…ん…あ…」
理性なんて初めから壊れていた。
「美弦…っ…」
目の前には誰よりも愛しい女が横たわっていて、
邪魔をする人間はここにはいなくて…。
俺は欲しくて堪らなかった体に触れて、その感触を確かめた。
…俺は今、最高に幸せなのかもしれない。



