「愁のバカ…」
肩で息をしながら愁を睨む。
死ぬかと思った…!!
「まあ俺の気持ちもわかって?こんな状況で我慢するのって大変なんだからな!!」
こんな状況…?
頭の中で今の状況を整理する。
「密室で2人っきりって危ないって思わなかったか?」
ん?と愁の顔が近づいてくる。
「いえ、全く…」
かあっと顔が赤くなる。
いや、だって“家来る?”って言われた時は泣いてて動揺してたし。
そこまで深く考えてなかったんだもん。
「俺も男だからいつまでも我慢出来るわけじゃない。次はどうなるかわかんないから覚えておいて?」
どうなるって…どうなるの…?
私はキョトンとした目で愁を見つめた。
「えっと…あの…それって…どういう意味…?」
愁はハアーっと盛大なため息をついた。



