ベッドに横たわったまま目を瞑る。
いつかはこういう日が来るってわかってたじゃない…。
紘一さんは34歳。
一般的に見たらまだまだ若いしさらに独身だ。
紘一さんがいつ誰と付き合ったってそんなの紘一さんの勝手じゃない…。
わかってた…はずじゃない…。
だから落ち込む必要なんてない。
何度も何度も自分に言い聞かせる。
今までそういうことがなかったほうがおかしい。
だから…だから…っ…!!
悲しいとか
寂しいとか
思っちゃだめなんだ。
今まで紘一さんに甘えすぎたんだ。
お母さんが亡くなって、紘一さんのところにやってきて、
それからの日々が楽しかったから、
忘れていたんだ。
私は紘一さんの隠し子。
決して表舞台には立てない。
ましてや紘一さんの人生の邪魔をする権利なんてない。
わきまえなければいけない。
私に紘一さんが必要でも、紘一さんに私は必要ないんだから。
紘一さんに会ったら笑って、おめでとうって言わなきゃいけない。
別れの日がやってきても笑ってさよならしたい―…。



