「美弦？私､生徒会の方に顔出してくるから先いくよ？」
「うん…わかった」
さっきからへこんでいた私を気遣いつつ、凪ちゃんは控え室から出ていった。
いいなー凪ちゃんは…。
机に頭を乗せて窓の外を眺める。
凪ちゃんくらい頭が良くてしっかりしてて美人だったら、もっと自分に自信が持てたのかな？
そうしたら不安に襲われなかったのかな？
ないものねだりなんてしたってしかたないのに…。
「ねえ、ちょっと？」
その声が響き、鈍い頭を持ち上げる。
物思いに耽っていた私はいつの間にか他の参加者に囲まれていた。
「何…ですか…？」
椅子に座っている私は彼女たちに完全に見下されていた。
彼女達は一斉に口を開いた。
