らっく!!

「匡人先輩…。これ…」


ポスターを指差し匡人先輩に訴える。


「ああこれ?」


匡人先輩は愁の名前が書いてあるのに直ぐに気がついた。


「なんで愁の名前があるんですか…?」


私はこのやり場のない不安を匡人先輩にぶつけた。


匡人先輩はため息をついてポスターの隅を指差した。


「ここ見て」


注意事項として書かれていたのは“自薦他薦を問わず”の文字だった。


「愛想は悪くても一応な…あいつも顔は悪くないからね」


匡人先輩は気まずそうに私の様子を窺った。


自薦他薦を問わず?


そんなの聞いてないよ…!!


「そっか…」


私は黒い文字で書かれた愁の名前を指でなぞった。


こういう時に実感する。


愁と私の違い。


かっこよくって、頭もいい。


その上、優しくて誠実だ。


時々、不安になるの…。


ねえ…愁?


愁は私のどこが好きなの?