らっく!!



澤村文音…?


この人が?


私が茫然としていると澤村さんは笑顔を顔に貼り付けたまま近づいてきた。


怖い…。


そうだ。


さっきからこの人、目が笑ってない。


そのことに気づいて背筋が凍る。


足が動かないっ…。


澤村さんが私の顎に手をおき無理矢理顔をあげる。


長身の澤村さんとチビの私には結構な身長差がある。


「愁につきまとうのはやめてくれない?」


澤村さんの手に力がはいる。


「いたっ…!!」


爪が食い込んで肌にミミズが張ったような痕が出来る。


命令だ。


お願いしてるけどこれは命令なんだ…。


この人が私に嫌がらせした張本人なのはわかってるのに抵抗の言葉がでない。


「わかった?」


澤村さんが私に答えを促す。


その時だった。