「それにしても寂しかったなあー。メールも電話も素っ気なくて、嫌われたのかと思った」
愁は子供っぽく拗ねた。
「だって…」
私の性格からして直ぐにばれそうになっちゃうんだもん。
愁は私の耳に顔を寄せた。
「キスしてくれたら許す」
真っ赤になって愁の顔を見上げる。
目があった愁は白々しくニヤニヤと笑った。
「早くして?」
愁は確信犯だっ!!絶対そうだっ!!
私の反応を見て楽しんでるに違いない。
「無理っ!!」
無理無理無理無理っ!!!
「ほら」
愁はキスしやすいようにと屈んでくれる。
観念して愁の首に腕を回す。
チュッ
頬に軽くキスをした。
でも愁は不満そう。
「まあいいや…。自分でするから」
宣言通り私の唇は愁に奪われていた。



