―奏side―


さっきからキッチンで何かを作ってる久留巳。



俺は、それを見ながらニニとじゃれる。



しばらくして「できた!」と言った久留巳は、緑色の物体を持ってきた。



ニニはそのニオイだけで「にゃっ」と逃げるし・・・。



「そ、それは何でございましょうか・・・」

「ネコメシ」



ね、ネコメシ・・・。



それは、本当に「猫飯」と書いて「猫まんま」と読む食べ物ですか・・・?



久留巳は、決して料理が下手な方ではない。むしろ、上手な方だ。



今まで何回か作ってもらった事はあるが、美味しかった。



だけど、これは・・・。



「よくわからないから、ご飯にカラシと緑茶とカツオ節を混ぜたらこうなった」



なぜ、カラシを入れるのですか・・・?



猫に食べさせるのに、なぜカラシ・・・。



久留巳って、絶対バカじゃないハズだ。



いっつもクラスでは結構いい点取ってるし。(みんなに「頭いい~」って言ってもらうために勉強しているらしい。『久留巳ちゃん』は何でもカンペキな人だから、頭もよくないといけない、というのが久留巳の見解)



だけど、なんでカラシ・・・。



「何入れたらいいのか分からなかったから、とりあえずかつお節は入れるんだなぁ~と思って入れて、あとは運任せで目に入った物を入れてった」



・・・。