アイドルまっしぐら!!

「こっちなの?」



何か、急に人がいなくなったけれど……




「あぁ、裏口ってやつ。」



「そっかぁ。何かすごく得してるみたいで、他の子達に悪いね。」



「じゃあ、やめとく?」



光樹はそう言って、悪戯に笑う。




「いや!行く……。」



「分かってるよ。泣きそうな顔するな。」




……光樹、今日は何か嬉しそうだなぁ。




まぁ、私もだけど……




っていうか、ずっと光樹に手を握られてる。




人混みで見失わないようにだろうけど……




もう今はいいんじゃないかな?




何か、急に静かになったせいで恥ずかしくなってきちゃった。