りょうくんが私の学校にやってきて、
堂々と一般人との交際を認めたという事実は、
ニュースでも大きく取り上げられ、
瞬く間に日本中に広まっていった。
もちろん、私のことも知られてるわけで、
報道陣が私の家の前にしばらくの間、張り込んでいたりもした。
「……大丈夫か?里奈。」
「うん……平気。」
そんな私を気遣って、光樹は毎日私の家を訪れてくれる。
「やっぱりこうなっちゃたな。」
そして私を慰めてくれる。
「……仕方ないよ。」
私はそう言って微笑んだ。
「……良介は?」
「……うん。連絡は毎日してるよ?でも、向こうも大変みたいで、会えてない。」
「……まぁ、今会ったら火に油を注ぐような感じだもんな。」
……そうだよね。


