「……それで?」
その沈黙を破ったのは大翔だった。
「今日、里奈の学校に行って、みんなの前で付き合ってることを公言してきた。」
「……はぁ!?」
「言った理由は、里奈が僕と付き合ってることを男子に聞かれて、脅されてたから。」
「……はぁ。」
大翔は大きなため息をついた。
「……良介は真っ直ぐすぎる。里奈ちゃんのことが大事でも、一生傍にいれる保証はないよ。」
「でも……」
「僕のことだけで言ってるんじゃない。十代の時の恋は大体『好き』の方向性がたまたまお互いを向いていただけで、『愛してる』とは違う。」
大翔は僕の反論を覆い隠すように続ける。
「そんなことない。」
「じゃあ、里奈ちゃんの嫌な部分を良介は知ってる?」
「里奈の……嫌な部分?」
「うん。相手のことを純粋に『好き』だと思ってる間は、その相手に嫌われたくなくて、自分のいいところだけを見せようとする。でも、『愛してる』は違うよ?その相手のいい部分も悪い部分も全部ひっくるめて、愛さなきゃならない。人を愛すってことは、多分ひどく責任の重いことなんだよ。」
大翔はそう言い終わると、ゆっくりため息をついた。
その沈黙を破ったのは大翔だった。
「今日、里奈の学校に行って、みんなの前で付き合ってることを公言してきた。」
「……はぁ!?」
「言った理由は、里奈が僕と付き合ってることを男子に聞かれて、脅されてたから。」
「……はぁ。」
大翔は大きなため息をついた。
「……良介は真っ直ぐすぎる。里奈ちゃんのことが大事でも、一生傍にいれる保証はないよ。」
「でも……」
「僕のことだけで言ってるんじゃない。十代の時の恋は大体『好き』の方向性がたまたまお互いを向いていただけで、『愛してる』とは違う。」
大翔は僕の反論を覆い隠すように続ける。
「そんなことない。」
「じゃあ、里奈ちゃんの嫌な部分を良介は知ってる?」
「里奈の……嫌な部分?」
「うん。相手のことを純粋に『好き』だと思ってる間は、その相手に嫌われたくなくて、自分のいいところだけを見せようとする。でも、『愛してる』は違うよ?その相手のいい部分も悪い部分も全部ひっくるめて、愛さなきゃならない。人を愛すってことは、多分ひどく責任の重いことなんだよ。」
大翔はそう言い終わると、ゆっくりため息をついた。


