私は、そう思いながら先に屋上を出ていった千里を追いかけようとした。 ……そのとき、 ガタッという物音が聞こえたような気がした。 ……でも、辺りを見回しても誰もいない。 「……気のせいかな?」 私は、特に気に留めずにその場を立ち去った。 ……しかし、それは気のせいじゃなく、 私を苦しめることになる、 不吉な音だった。