アイドルまっしぐら!!

「良介!そろそろスタンバイだって。」



しばらくして楽屋に入ってきた龍が、僕に言う。




「大翔たちが撮影してる間に、僕たちが取材だって。」




「そっか。じゃあ、行こっか。」




「うん。」





僕たちは楽屋を出て、別室に向かう。




「良介、楽屋であんな会話してたらダメだよ?大翔たちに聞かれたら、一発でアウトだから。」




「聞いてたの!?」




「うん。全部じゃないけど。」




……やっちゃった。まだ、龍だからいいけど。




「でもそれくらい真っ直ぐな愛情って、やっぱり素敵だよね。」



「龍は?」



「……僕も、真っ直ぐな愛情のつもり。」




……僕たちは、案外そっくりかも。