部屋には龍と僕だけになってしまった。 「……龍?」 僕が呼び掛けると龍は涙目で僕を見つめる。 ……女の子ならドキッとしちゃうね、きっと。 ……って、そんなこと言ってる場合じゃなかった。 「何があったか話せる?」 「……良介も怒る?」 「僕は怒らないよ。僕も恋愛肯定しちゃうかもしれないから。でも、注意深い龍が写真に撮られるなんて不思議でさ。何があったか知りたいんだ。」 僕がそう言うと、龍はゆっくり僕の隣の椅子に腰かけた。 「昨日……綾乃とデートしたんだ。」 ……僕と一緒だ。