アイドルまっしぐら!!

「り、りょうくんこそ、私の声が聞きたかったんじゃないの?」


里奈がそんなこと言うから、今度は僕が黙っちゃった。


「……うん。それが本当の理由。」


隠すのもおかしくなってきたから、正直に言ってしまった。




「……あんまり煽らないでね。じゃないと、会いたくなって、学校とかに押しかけちゃいそうだから。」


里奈は自覚が足りない。僕だって男だよ?


「……私は煽ってないし。ただ、りょうくんのことが大好きなだけ。」


……ほらね。


「……バカ。」


……昨日だって、本当はキスしたかったんだけど、我慢したんだよ?


「……まぁ、いいや。でも、そんなこと言うのは僕の前だけにしてね。」




「……うん。」




「……じゃあね。また連絡する。あと……僕も里奈が大好きだよ!!」




……僕も似たようなもんか。