アイドルまっしぐら!!

「里奈?」



「うん、なぁに?」




「僕に言いたいこととか、してほしいことがあったら我慢しないで言ってね。僕、何もかもが初めてだから、好きな人の気持ちを読むとか高度な技術はまだないっていうか……とにかく、言いたいことは言ってね!」





……りょうくんは、すっごくいい彼氏だと思うよ。




さすが、彼氏にしたいアイドルNo.1!




……って、そんなこと言ってる場合じゃなかった。




「……うん、ありがとう。」




「とりあえず、ゆっくり形を作っていこうよ。」




「そうだね。」





「……僕もこれからは我慢しないよ?」




「……うん?」




どういう意味だろ?





「……じゃあね。そろそろ授業が始まるんじゃないの?」




「あっ……そうだ。じゃあね!ありがとう。」




「うん!」





そう言って携帯の電源を切った。