「ちーっす。」


「おー、吉岡。」


木の多い離れの校舎にカメラサークルはある。




部屋には優斗さんしかいなかった。


永山優斗(ナガヤマユウト)さんは1番話が合う先輩で3年生だ。


優斗さんは缶コーヒーを飲みながら高そうな一眼レフをいじりながら話かけてきた。


「大学生は慣れたかー?」


「ぼちぼち満喫してます。」


「ぼちぼちね。誰かにイジメられたら言えよー。」


「たぶんイジメには合わなさそうなんで大丈夫です。」


俺が普通に返事を返すとははっと優斗さんは笑った。