琉乃SIDE。
え…?
あたし、填魔に抱き着かれて…る?
「ッっ!?」
首筋にチクリとした、痛み。
流れる血。
そして…
それを音をたてて飲んでいる……填魔。
「っう…ぃた…ぃょ。」
痛みの中にある…
押し寄せる…
僅かな快感。
味わった事のない恐怖。
全てが五感を狂わせる。
「琉乃…。」
「ん…?」
填魔は、既に脱力しているあたしを支えてた。
「琉乃の血。旨かったぞ。」
「………え?」
「少し…寝ろ。」
填魔に抱き抱えられた。
でも、あたしは…それから、吸い込まれるように、眠りについた。
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