だから俺は―――――



―――――目をつぶったんだ。





そんなある日。



『流星くん』



急に夏姫に呼ばれた。





ビクッ―――――





体が勝手に反応する。



『・・・なに?』



『今日の放課後、ちょっと話せる?』




ドキンドキンドキンッ―――



突然の申し出に、俺の心臓は鳴り止まなかった。



『別にいいけど?』



『OK!じゃあ、放課後待ってるね』



そう言って、夏姫は去っていった。



俺は、ポーッと走り去っていく夏姫の姿を



ただただ見つめていた。



――――――永久が、



全て、見聞きしていたことも知らずに。