担任が一人一人
生徒の名前を呼んでいた。



「奏 ナツ」

「はい」

持ち前の明るさで答えた。


そして次々と生徒の名前が
呼ばれていく。


「坂田 コウ」




しん、とした。





空席になった席を
皆が見つめる。







「欠席」


担任が呟いた。





その後も暫く
担任の声が教室に響いていた。