ナツはこのことを 深くは気にしなかった。 コウなりに落ち込んでる、 そう思っていた。 コウのことを 知った気になっていたが、 何一つわかっていなかったのかもしれない。 コウの苦しみも、悲しみも。 その苦しみや悲しみから 「救う」なんて ナツには到底 できるわけなかった。 コウは、何も言わない。