「じゃぁな♪ほら結衣行くぞ!」 龍太君はあたしにスコップを渡して 後ろでみかんを拾い終わりたいくつそうにしていた女の子に声をかけ 手を引いて 自分の家に帰っていった 龍太君かぁ… あの女の子は結衣ちゃんっていうんだね あさっての学校の存在が つい一時間前までうっとおしがっていたけど なんだかものすごく楽しみになってきた 待ちきれないほど… 同じクラスだといいなぁ… あたしはどんどん小さくなっていく二人の姿にそう願った