どうしてこんなことになったんだろう…?



私はトボトボ歩きながらずっと考え続けていた



帰り際におじいさんの家の執事さんからもらったお見合い写真



カバンの中にあるはずのそれが私の体に重くのしかかっているようで思うように足が進まない



お見合い相手はやっぱり愁じゃなくて…

どこかの由緒正しい家柄の三男とかなんとか



とにかく愁じゃないことだけは確かで…


写真を見て現実を突きつけられるのが怖くてそのままカバンにしまってしまった




縁談…婚約…



すべて私には無縁のことだと思っていた


それが普通だった



でも今は…



こんなにも現実味を帯びている…